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【研究メモ】32画は昔から勝負強いナンバーだったのか?オールド姓名判断を検証してみた!〜其の壱【温故知新】

姓名判断 研究用バナー 当たる!?姓名判断鑑定
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この記事はグラフィックデザイナーで姓名判断研究家のネコヒートが書いています。

今回は姓名判断にまつわる「研究メモ」です。

古きを訪ね新しきを知ると言えばカッコいいですが、せっかくブログをやっているので昔の姓名判断本に書かれていた「32画の数意」を記録として残しておこうと思いました。

32画と言えば、姓名判断81画中でも人気のある大吉数。

「勝負強い」

「チャンスが多数舞い込む」

「一度のチャンスをものにし成功」

など、かなりド派手なキャッチフレーズを持つ32画ですが、実は、大昔はこんな言われ方をする数字ではなかったことをご存じでしょうか?

今回は、大正1~3年(1912~1914年)に出版された本を数冊を取り上げ、その中で「32画がどのような書かれ方」をしているかをご紹介しましょう。

それではまず、『姓名暗示:運命誘導』山川景国 著(大正1年)からです、
ドーゾッ!

 

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『姓名暗示:運命誘導』の32画

三十二、濡手ぬれであわつかみ取りとすうです、

ひじょうに短いですが、これが山川先生の32画評です。

にしてもシンプルですね。

これだけだと吉数なのか大吉数なのか不明ですが、おそらく吉数なのだと思います。

それは「濡れ手で粟」というフレーズ。

32画では、頻出ひんしゅつするキーワードのひとつです。

現代でも、例えば2、30年前までの本の32画には、「濡れ手に粟」もしくは「たなからぼたもち」のどちらかの例えがよく出ていたものです。

ごく最近の本でこれらのフレーズが載っていないのは、そういった“古き良き日本語表現”がわからない人が増えたからではないでしょうか?

逆に言えば、こういう言葉の賞味期限が切れたとも言えるかもしれませんが。

「濡れ手に粟」なんて、とくに若い人はよくわからない表現でしょうから補足しましょう。

あわ」というのは、古代日本、縄文時代から栽培さいばいされていたヒエと並ぶ最古の穀物こくもつのこと。

濡れた手で粟をつかめば粟粒あわつぶがたくさんくっついて来るように、ろうせず多くの利益をることを例えているというわけです。

利を得る。しかも労せずに。

それが吉数と考える理由です。

山川先生のお告げ分はあまりに短かかったので、続いて『姓名判断術:成功秘訣』竹田胤久 著(大正2年)を見てみましょう。

 

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『姓名判断術:成功秘訣』の32画

三十二、(吉)破竹はちくノ成功ヲ暗示スすなわレ手ニあわつかミドリノすうトス、

これが竹田先生の32画評です。

こちらもあまり詳しく書かれていませんね。

おまけにかなり短め。

そして、評価は、吉。

そんな中にも「破竹の成功」というフレーズや、さっきも登場した「濡れ手に粟」という表現が見受けられます。

あまりかわりえがしないので、続いて、『姓名判断:命名真理』林充胤著(大正2年)です。

 

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『姓名判断:命名真理』の32画

三十二、時をば破竹の勢いをもって成功すべしし上位の庇護ひごなきときは多少衰運すいうんかたむく事あるべきもれ手にあわと云ふ意外の幸福を吉數きちすうなり。

これが林先生の32画評です。

竹田先生よりはだいぶ詳しくなりましたね。

現代姓名判断のおげ文に近いニュアンスがかなり入ってきているように思います。

しかし、やっぱり吉数。大吉数ではないんですよね。

キーワード「上位の庇護ひご」「時をば」「意外の幸福」をまえ、超訳すると…。

目上の人物からのフックアップ(力え、引き上げ)によって成功するだろう、さらに時流に乗れば、時が合えば破竹の勢いとなるだろう。たとえ目上の庇護がなく衰運に傾いたとしても意外なところでろうせずることがあるだろう。

あらためて書いてみると、大吉数というよりはやはり吉数っぽいニュアンスに感じます。

その辺は恐らく、成功条件が「目上の人物からの庇護」や「時流に乗れば」など、自力ではどうにもならない「たまたま感」が出てしまっているせいかもしれません。

たまたまフックアップされたから、とか。

たまたま時流があったから、とか。

そのあたりの「他力たりき感」は32画っぽいかな、と思わなくもないですが、「チャンスに強い」などの強いキーワードが入らないと、今我々がよく知る32画のイメージには程遠い、なんとも迫力が無いナンバーとなってしまっているように感じます。

続いて、『生児屋号姓名判断神秘術』山田豊 著(大正3年)から。

 

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『生児屋号姓名判断神秘術』の32画

龍の池中にひそめるかたちある吉數きちすうにして一朝いっちょう風雲に際會さいかいせば一躍いちやく天上に上る程の運氣うんきあるものなれば風となり雲となりて我身わがみを助くべき目上の人を得さればついに池中につることあれば時と人とをざれば妄動もうどうすべからず

これが山田先生の32画評です。

「龍」というキーワードが入り、少し強力な画数になってきた気はしますが、ざっくり訳しますと…。

「一躍天に上るほどのパワーはあってもそれだけでは足りない。自身を助けてくれる目上の人のサポートを得て、さらに時流(好機、よきタイミング)を得ることができれば龍が天に上るがごとく成功するだろう」と、こんなニュアンスでしょうか。

やはりここでも「チャンスに強い」とは書かれていません。

さらに、「池に潜む龍」という例えは易経で言うところの乾為天けんいてん初爻しょこうのようです。

乾為天けんいてん」は竜をモチーフに例え、6つのシチュエーションを描いています。

その中の第一の龍、すなわち初爻に描かれる龍を「潜竜せんりょう」と呼び、人様に姿を見せるだけの力が足りてない状態を表しており、これが本当ならば吉数どころか半吉の評価となってしまいます。

真相はいかに?

続いては、同じく大正3年に刊行された『姓名判断新秘術』海老名復一朗 著からです。

 

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『姓名判断新秘術』の32画

卅二さんじゅうに運、良数時を得ば雲を起こし天にも登る勢力を保つし上位の庇護ひごを無くは日の西方在るごと

これが海老名先生の32画評です。

ここでも出ました。

「時を得ば」「上位の庇護ひご」というキーワード。

32画が、目上の支援・サポート、さらに、時流・タイミングが重要な画数であることがわかりましたが、目上の人物の庇護がなかった場合、かたむくようなさびしい人生になることが暗示されています。

やはり、強い数字にはとても思えません。

続いては、大正2年に書かれた『名占』今村又参 著です。

 

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『名占』の32画

三十二、自然の幸福を受け八方はっぽう美人的性情せいじょうがありますから、温良おんりょうにして目上の助けにより成功するものであります。(男女意外の財産を得る意があります。男子は二、三男で家督かとく相續そうぞくするか年長の妻をめとるか持参金きのをもらふのものです)

これが今村先生の32画評です。

ここでも出ました。

「八方美人」という新しいフレーズが登場しました。

しかし、「八方美人」って本来、良い意味では使用しない言葉です。

あちこちに良い顔をする、調子の良い人物というニュアンスが入りますからね。

八方美人ではあるが、いや、八方美人ではあるがゆえに人間性はやたら良く見えるし、おまけに温厚で好かれる性格なので目上の人物から可愛がられ、出世・成功を手に入れるだろう。

そんな風に書いてあるように見えます。

う〜ん、やっぱり、あまり強力な画数には見えませんね。

今回はここまでとしましょう。

最後にまとめです。

 

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まとめ

ここまでを見て、いかがでしたでしょうか?

個人的には大好きな画数32画。

しかし、昔の本ではあまり評価が高くなく強力な画数というイメージがまったくと言っていいほどありませんでしたね。

どちらかというと、目上の人頼りな…引っ張り上げてもらって一人前みたいな…少々残念な結果に終わりました。

しかし、一体どのタイミングから「チャンスに強い」「勝負強い」などというお告げ文にに変わっていったのでしょうかね?

その分岐点はどこか?いや、誰なのか?

いずれ、登場するのでしょうか?

ひじょうに興味深い。

なんだか別な興味が湧いてきたではありませんか。

今後も32画の研究は続けていく予定ですが、今回はこれにて終了です。

 

〈終わり〉