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この記事はグラフィックデザイナーで姓名判断研究家のネコヒートが書いています。
今回の記事は、「大ヒット漫画の姓名判断」です。
大ヒットした漫画の主人公の名前にスポットを当ててみましょう。
名前とヒットに関連性はあるのか?
大ヒットした漫画の主人公の名前は、やはり良いのでしょうか?
そのあたりを検証していきたいと思います。
そこで、今回は以下の漫画取り上げました。
- あしたのジョー
- 仁〜JIN
- ミステリと言う勿れ
- シグルイ
この中でも、姓名判断業界(?)でもっとも有名な漫画は、なんと言ってもちばてつや先生が描いた「あしたのジョー」でしょう。
物語のキャラクターの生き様と姓名判断の暗示が恐ろしいくらい一致してしまっており、その昔、姓名判断を勉強し始めた頃は感動すら覚えたものです。
しかし、一致するしないも重要ですが、今回は実際に画数が良いのかも問題にしており、
「大ヒット漫画には画数のいい主人公がいるのか?」
をぜひ見ていって欲しいと思います。
多少のネタバレ表現がありますので上記の作品、とくに「あしたのジョー」をこれから読もうと思っている人はご注意くださいね。
それではさっそく行ってみましょう、
まずは、伝説のスポーツ漫画「あしたのジョー」からです、
ドーゾッ!
① あしたのジョー
1968年に「週刊少年マガジン」で連載開始の、漫画家・ちばてつや先生と原作作家・梶原一騎先生がタッグを組んだ「青春ボクシング漫画」で、Wikipedia情報によりますと、2010年の時点で単行本累計発行部数は2500万部を突破しているそうな。
物語は、簡単に言ってしまうと己の拳だけを頼りに不幸な生い立ちの少年が出世・成功していくという「成りあがり系」の漫画です。
そして、前半のキモは、なんと言っても矢吹丈と力石徹の壮絶な闘いでしょう。
この試合結果は、矢吹丈が図らずも放ったラッキーパンチ(?)が原因で、力石徹が壮絶な死を迎えることになるわけですが、驚くのは連載当時、漫画のいちキャラクターでしかない力石の死に際して、「実際に力石徹の葬儀が行われた」ということです。
漫画のキャラクターの葬儀ですよ?
しかも、その葬儀には、作画家・ちばてつや先生、原作者・梶原一騎先生もご出席され、約800人の参列者がいたというのだからますます驚きます。
しかし、「あしたのジョー」という漫画には、それくらい社会を引っ張っていく影響力があったというわけなのです。
そこで、「あしたのジョー」からは、矢吹丈、力石徹の2名を取り上げてみました。
矢吹丈
画数 | 属性 | 吉凶(画数) | |
ハウス(天格) | 12 | 木 | − |
ライフ(人格) | 10 | 水 | 大凶 |
ベース(地格) | 4 | 火 | 大凶 |
ジョブ(外格) | 6 | 土 | 大吉 |
マップ(総格) | 15 | 土 | 大吉 |
矢吹丈(やぶき じょう)がこの物語の主人公です。
ドヤ街を放浪していた不良少年。出身地などいっさい不明。
あるとき、抜群の運動神経と飛び抜けた喧嘩センスを元プロボクサーの丹下段平に見出され奇しくもボクシングに関わることになってしまいました。
矢吹丈の全体運は、81ある画数の中で最強の大出世数、15画「最強ラッキー運」を持っています。
ときに苦しみもがきながら強運を発揮し出世していく様は、まさに大ヒット漫画の主人公にふさわしい画数と言えます。
不幸な生い立ちやアウトローっぽい雰囲気は、4画、10画がしっかり用意されているという周到さ。
しかも、大ピンチの場面で発揮される大逆転能力(必殺のクロスカウンターとか)もまた10画「虚無ギャンブラー運」の賜物とも言えるわけで、梶原一騎先生は、ひょっとして姓名判断に精通しておられたのかな、と勘違いしてしまうくらいです。
丈の生き様そのものが、画数の持つ数字のイメージといちいちピッタリなんですよね。
「大ヒット漫画に画数の良い主人公あり!」は、実際に「あるのでは?」と思ってしまうのは私だけでしょうか?
力石徹
画数 | 属性 | 吉凶(画数) | |
ハウス(天格) | 7 | 金 | − |
ライフ(人格) | 20 | 水 | 大凶 |
ベース(地格) | 16 | 土 | 大吉 |
ジョブ(外格) | 3 | 火 | 大吉 |
マップ(総格) | 22 | 木 | 大凶 |
力石徹は、矢吹丈の最強ライバルです。
丈よりひと足早くプロボクサーとして活躍していたのですが諸事情により少年院に入ることになり、そこで矢吹丈と出会ってしまうわけです。
丈とは完全に対極のキャラクターで、白木財閥という大金持ちをスポンサーにつけ、いわゆる「ザ・ボクシングスター」というきらびやかな立ち位置にいるキャラクター。
場末のドブ川のほとり(いわゆる泪橋のこと)の掘立小屋に住む丈と違い、女も金も強さもあり豪華なジム付きのビルディングに住むという最強ライバルこそが力石徹なんですね。
しかし、このキャラ設定の強烈な対比が、のちの「力石の死」というスゴいドラマにつながっていくわけで、画数の方を丈と比較してみても非常に対照的な構成になっています。
- 人生:丈 <力石
- 画数:丈>力石
力石徹の姓名は、とにかく悲劇的な暗示が満載の画数構成なんですよね。
全体運が、見栄と虚飾のド派手な世界でこそ力を発揮する22画「虚栄エネルギッシュ運」ということがまず非常に象徴的で、しかもその画数は、悲運な人生を暗示する大凶数というところだったり。
ライフ(人格)にある20画「浮沈アウトサイダー運」も代表的な大凶数で、リング上での突発的な事故死というのを言い表わしているように思えてしかたがありません。
またライフ(人格)という重要な場所に、0系統があることも見逃せませんね。
最近の研究で、この位置に0系統がある人物は、ひじょうに大きな不幸に見舞われることが多いのです。
総じて、力石徹の運勢が急転直下する様は、画数の暗示と見事ピッタリ重なっており、姓名判断って当たるなぁと思うと同時に、そういう名前をつけた、梶原一騎先生、恐るべし、という印象を持ちました。
② JIN〜仁〜
漫画家・村上もとか先生による「SF医療時代劇」といった感じの作品です。
2000年から掲載されはじめ、2010年に連載を終了。コミックスの累計800万部。
テレビドラマやミュージカルにもなり、2011年には手塚治虫文化賞マンガ大賞を受賞した大ヒット漫画です。
物語は、幕末の日本へタイムスリップしてしまった脳外科医・南方仁が現代医療技術や知識を駆使しながら、まだ医療の質が低かった幕末の人々の命を救うという話。
当たり前ですが現代医療の器具や機械が無いため、幕末の日本にあるモノをうまく工夫しながら医療に使うところもアイデア満載でなかなか面白い。
また、タイムパラドックスの問題も物語の主要なテーマになっています。
本来幕末にいてはいけない未来の自分(南方仁)が、幕末の時代に死ぬはずだった人間たちを助ける行為は問題ないのか?時間に介入して大丈夫なのか?という問いです。
このあたりは物語中盤で大親友となった坂本龍馬の暗殺を阻止するという、もうひとつの大きな物語につながっていきます。
この話のオチは書かないでおきましょうね。
そこで「JIN〜仁」からは、主人公・南方仁を取り上げました。
南方仁
画数 | 属性 | 吉凶(画数) | |
ハウス(天格) | 13 | 土 | − |
ライフ(人格) | 8 | 金 | 大凶 |
ベース(地格) | 5 | 金 | 吉 |
ジョブ(外格) | 10 | 火 | 大凶 |
マップ(総格) | 17 | 木 | 大吉 |
南方仁がこの物語の主人公です。
設定年齢は34歳。東都大学附属病院脳外科医局長。
そんなある日、原因不明のタイムスリップに遭い幕末の日本へ飛ぶハメに…。
驚愕の先進医療に恐怖を覚えた江戸時代の医者たちの恨みを買い、何度か刺客に斬り殺されそうになりますが、それもそのはず。
全体運は、人気商売数17画「剛力バッファロー 運」で吉数です。
しかし、この17画とライフ(人格)の8画はおなじ「金性」に数字で、いわゆる「事件・事故運」を内包する数字でもあるわけです。
ひじょうに強い信念で突き進む時、その前に立ち塞がるのはそれまでの古い考えや価値観であり、それがトラブルに発展することが往々にしてあるということです。
まさにこの「JIN〜仁」という物語自体が「17画」という暗示そのもの、という構図。スゴい。
さらに、波乱万丈な運勢の暗示、しかし、ここぞという場面で粘りが効くと言われる10画「虚無ギャンブラー運」の存在も見逃せません。
「大ヒット漫画に画数の良い主人公はいるのか?」に関しまして、やはり、
「いる」で良いのではないでしょうか?
③ ミステリと言う勿なかれ
少女漫画家・田村由美先生によるミステリー作品。
2017年から連載開始し、2121年に小学館漫画賞を受賞した大ヒット漫画です。
少々理屈っぽい主人公ですが憎めない性格の、久能整くんがひじょうにいい味を出していますよねぇ。
2023年には、俳優・菅田将暉さんが久能役として映画化しました。
そこで、「ミステリと言う勿れ」からは、久能整くんを取り上げました。
久能整
画数 | 属性 | 吉凶(画数) | |
ハウス(天格) | 15 | 土 | − |
ライフ(人格) | 28 | 金 | 大凶 |
ベース(地格) | 17 | 金 | 吉 |
ジョブ(外格) | 4 | 火 | 大凶 |
マップ(総格) | 31 | 木 | 大吉 |
久能整くんがこの物語の主人公です。
設定は19歳の大学2年生。あまり感情的にならず、全体的にホンワカ進行のストーリーですが、推理の切れ味は抜群。
それもそのはず、整くんの全体運は、31画「昇天オールラウンダー運」と呼ばれる大吉数だったのです。
どのような道に進んでも強運が発動し出世・成功へと導かれいきます。
17画「剛力バッファロー 運」(吉数)という芸能人気運をしっかり持っているところもポイントですね。
よって、「大ヒット漫画には画数の良い主人公いるのか?」がまたもや「いる」という形で証明されました。
しかし、整くんの名前は、28画という大凶数がライフ(人格)にあるのが心配材料です。
整くん、そこまで良い名前ではありませんので、今後は事件に巻き込まれないようご注意くださいね。
④ シグルイ
漫画家・山口貴由先生による、「ハイテンション・スプラッター武士道漫画」です。コミックスは14巻で完結。
実はこの作品には「原作」が存在します。
小説家・南條範夫先生がお書きになった「駿河城御前試合」のなかの「無明逆流れ」と言うひじょうに短い小説が、この「シグルイ」の原作。
小説ならば10ページにも満たないこの小説を14巻に、壮大に濃厚に「引き延ばした」したというわけ。
登場人物全員が、主人公と言えるくらいにキャラが立っており、斬って斬って斬りまくり、人体損壊シーン連発で、グロ耐性の無い人は閲覧注意作品です。
いまだに続編を望む声もあるようですが、山口先生は「シグルイ」の連載時、精神的にキツかったと何かのインタビューで言ってましたので、恐らくないでしょうね。残念。
さて、「シグルイ」からは、ダブル主人公、藤木源之助と伊良子清玄を取り上げました。
藤木源之助
画数 | 属性 | 吉凶(画数) | |
ハウス(天格) | 25 | 土 | − |
ライフ(人格) | 18 | 金 | 吉 |
ベース(地格) | 25 | 土 | 吉 |
ジョブ(外格) | 32 | 木 | 大吉 |
マップ(総格) | 50 | 水 | 大凶 |
この物語の主人公のひとりです。
源之助は、農家の出。父親に折檻されているところを、たまたま通りかかった一流剣士・岩本虎眼に拾われ、剣士となりました。
超一流の腕前を持ちながら、古風でやたら頭が堅いその頑固な一面が、後々さまざまなトラブルを産むことになるのですが、当の本人はどこ吹く風。
剣の道に邁進することのみを人生の第一義に考えている様子。
次に紹介するもうひとりの主人公、伊良子清玄と比較すると、ハッキリ言って天才肌の剣士とは言いがたいですが「超絶努力の鬼」と言った感じのキャラクターなんですね。
源之助の名前を姓名判断で考えてみましょう。
子供の頃、命を失う直前に超一流の剣士・岩本虎眼に救われるというあまりにラッキーな展開、運の良さは、仕事・環境運を示すジョブ(外格)32画「棚牡丹アップグレード運」が如実に表しているように思います。
この画数は、ひじょうに勝負強い画数で、一度のチャンスをモノにし成功や出世を手に入れます。
頑固な所や自我を押し通しまくるところ、挙げ句の果てに孤立するところは、18画や25画の影響でしょう。
物語ぜんたいを通じての波乱万丈さ、そして、ラストに待ち受けていたあまりに悲しい結末は、結局、マップ(総格)50「黄昏イリュージョン運」にしっかり示されているように感じてしまいます。
総じて、「強い名前」ではありますが「良い名前」ではない、と言った印象です。
伊良子清玄
画数 | 属性 | 吉凶(画数) | |
ハウス(天格) | 16 | 土 | − |
ライフ(人格) | 15 | 土 | 大吉 |
ベース(地格) | 17 | 金 | 吉 |
ジョブ(外格) | 18 | 金 | 吉 |
マップ(総格) | 33 | 火 | 吉 |
この人物もまたダブル主人公のひとり。
むしろ、藤木源之助より、天才肌・清玄のほうが「華」があります。
驚異の身体能力を誇り、剣の腕は超一流。
弁舌は立つし、唄も素晴らしい、おまけに男が惚れるほどの美男子。
四拍子も五拍子も揃ったパーフェクトヒューマンこそが、伊良子清玄なんです。
そんな清玄の存在感に圧倒された藤木源之助と師匠の岩本虎眼は、清玄を「怪物」と恐れるわけですが、それもそのはず。
清玄のマップ(総格)は、33画「野心野望ビースト運」で、まさに「頂点を極める超絶強運数」だったのでした。
しかし、驕り高ぶり調子に乗ると一転、暗黒面に突き落とされるという諸刃の剣のような人生にもなる危険数もあり油断は禁物。
源之助との、最後の死闘のとき。
あのとき清玄が喫した唯一の敗北は、奢り、油断が産んだものだったのではなかったのか?
有頂天になった一瞬が命取りになったのではないか?
私には、そんな風に見えたのでした。
世のため人の為ではなく、己のチカラを誇示するために力を行使したとき、清玄の運命は決まっていたのでしょう。
それにしても、漫画の主人公の運命と、姓名判断はやっぱり一致しているな、と思わずにいられませんね。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
「大ヒット漫画に画数の良い主人公はいるのか?」という問いで始まった本記事。
実際に「あるのでは?」と思ってしまったのは私だけでしょうか?
しかし、一方で、画数が良いことよりも、漫画のなかの登場人物が姓名判断の数字の暗示に近い運命を辿っていることの方に、わたしは深い深い興味を覚えてしまいました。
矢吹丈が強さを手に入れながらも心に孤独を抱えて闘う姿(15,10の暗示)と言い、そしてなんと言っても力石徹の生き様と散り方(22,20)…。
藤木源之助の、切ないラスト(50画)や、伊良子清玄の調子に乗って天まで昇り墜落する様(33画)など…。
もうひとつの謎は名付けた先生ご本人が、姓名判断を意識して名付けをしたのか?という問題です。
知っていて名付けたのでしたら話がだいぶ変わるわけで、このあたりも本当は知りたいところですよね。
検証作品は、今後、この記事内で随時増やしていく予定です。
〈終〉