このブログへのアクセスありがとうございました。
この記事はグラフィックデザイナーで姓名判断研究家のネコヒートが書いています。
今回は「一文字名」を考えてみました。
例えば、男子なら「翔」「海」「遼」「蓮」とか、女子なら「碧」「茜」「凛」「紬」などが人気。
いずれもスキッとした、俳優さん風の名前になることから、一文字名の名前を付けたがる人は多い印象です。
一方、この「一文字名」ですが、姓名判断の本やサイトで、
「運勢が不安定になる」
「複雑な運命をたどる」
などと書かれていることがありますね。
見たことがありますか?
どういう理由で一文字名にすると、「運勢が不安定になったり」、「複雑な運命をたどる」ことになるのか?
しかし、残念ながら、この理由をはっきり書いているものが少ないのが現状なのです。
…複雑な話、だからあきらめているのでしょうか?
…面倒くさい、から放っておいているのでしょうか?
知りたい人からみたら、不安だけ煽って、不親切極まりない、と思う人もいるかもしれませんね。
今回は、一文字名を持つ人や、これから命名や改名で一文字名を付けようとしている人に向け、「一文字名は本当に、複雑で不安定な運勢になるのか?」について解説していきます。
この記事を読んでから、「一文字名の名付け・改名」に取り組んでいただいたほうが、より素敵な名前を付けることができるようになること間違いありません。
それではさっそく行ってみましょう、
ドーゾッ!
不安定・複雑さの原因
結論から言いますと、
「運勢が不安定になる」
「複雑な運命をたどる」
というケースは、「確かにある」が正解です。
その原因は、「霊数」の存在と「三才配置」。
とくに三才配置のことがわかれば、例え「一文字名の名前」を作る選択したとしても、最終的に素敵な名前を作ることが可能となります。
ひとつずつ解説していきましょうね。
さて、名前の吉凶を判断するうえで、一般的な「基本セット」があることをご存知でしょうか?
それは何かと言いますと、
- 数理(数字の吉凶を観る)
- 五行(三才配置として観る)
です。
これが最小セット。基本セットと言ってもよい内容だと思います。
さらに、ここに「九星」「四柱推命」を加えてより精度を上げる先生もいますが、一般的にはこの「数理」と「五行」を知っていれば十分でしょう。
さて、「数理」というのは、それぞれの画数の数字を判断すること。
これはいわゆる、「名前の全体の画数は○画だった」とかいうやつで、要するに「画数」のこと。
これは誰にでもわかりやすいのですが、「五行」とか「三才配置」と言うと、言葉が抽象的なせいか、難易度が一気にアップし、意外と無視されがちな部分になっているようです。
しかしながら、この「五行」と「三才配置」こそ、姓名判断において最重要ポイントなのです。
ここをあやふやなままにしてしまうと、不安定な名前を作るハメになってしまいますから、しっかり確認してくださいね。
まずは「五行(五行思想)」から。
「霊数」の話はその後です。
五行(五行思想)とは?
そもそも姓名判断は、東洋運命學から生まれました。
東洋運命學では、宇宙に存在するものすべてが「木・火・土・金・水」という5つの要素で成り立っていると考えています。
これが「五行」とか「五行思想」と言われるもので、それぞれに陰と陽があることから「陰陽五行説」なんていう言い方もあります。
数字との関係を図で見てみましょう。
木 | 陽 | 1 |
陰 | 2 | |
火 | 陽 | 3 |
陰 | 4 | |
土 | 陽 | 5 |
陰 | 6 | |
金 | 陽 | 7 |
陰 | 8 | |
水 | 陽 | 9 |
陰 | 0 |
さらに、この五つの要素はお互いに性質を補い合いながら存在しています。
好相性なケースを「相生(そうじょう/そうしょう)」と呼び、一方で、悪い相性のことを「相克(そうこく)」と呼びます。
「相生(そうじょう/そうしょう)」と「相克(そうこく)」を図にすると以下のような感じです。
「相生(そうじょう/そうしょう)」は、右回りに進む関係。
「相克(そうこく)」は、星を描くような形で対立する関係と覚えるとわかりやすいかもしれません。
この「五行」の関係性を利用し、名前の中にある5格の内の3つの格、ハウス(天格)、ライフ(人格)、ベース(地格)の吉凶を占うのが、「三才配置」というわけです。
三才配置とは?
「根子比糸」さんという仮の人物で考えてみましょう。
以下の図をご覧ください。
「三才配置」を観るということは、右の方にある、ピンク色の四角、水色の四角、それぞれの関係性を占うこと。
つまり、「ハウス(天格)」「ライフ(人格)」「ベース(地格)」の3つの「格」を占うので「三才」と呼んでいるわけです。
試しに「根子比糸」の名前で試してみましょう。
「三才配置」は、次の「格」同士を占います。
- ハウス(天格)とライフ(人格)
- ライフ(人格)とベース(地格)
そうした場合、「根子比糸」さんは次の数字を持っているので
- ハウス=13、ライフ=7
- ライフ=7、ベース=10
五行の属性に換算すると、
- ハウス=火、ライフ=金
- ライフ=金、ベース=水
よって、早見表で観てみると、三才配置は次のようになります。
- ハウスとライフ=凶(ピンク)
- ライフとベース=凶(水色)
となります。
「根子比糸」の三才配置は、ハッキリ言って相当悪いですね…。
しかし、こういう風にそれぞれの「格」の関係性を占うのが、いわゆる「三才配置」ということなのです。
そして、あと回しになりましたが次は「霊数」の話です。
霊数とは?
「霊数」とは、「一文字名」、「一文字姓」のときに付ける仮の数字のことです。
「仮数」なんて呼んでいる先生もおられますよね。
これは「一文字名」、「一文字姓」の不安定な状態を補うために付けるのだ、というのがよく言われている一般的な解説です。
「一文字名」、「一文字姓」で有名な人物は競馬騎手の武豊さんでしょう。
名字と名前それぞれに霊数が付いている珍しいパターン。
こういう「一文字名」、「一文字姓」に必ず付くのが「霊数」というわけです。
では、これがなぜ悪い名前になったり、複雑な名前になったりするのでしょうか?
実際の例を挙げて見ていただきましょう。
実際の例
架空の人物の名前を挙げてみました。
「宗里 光」さんです。
こういう名前が、典型的な「複雑な名前」「不安定な名前」になってしまう例です。
名前部分は「光」。
通常6画で数える名前です。
しかし、一文字名には、「名前を整えるため」に、霊数1が加えられるのは、先ほどもご説明した通り。
注目は、ベース(地格)です。
通常6画で数えるところが、どう変わるのか?
下の図をご覧ください。
ベースの数字が、7画になってしまいました。
性質も「土」から「金」に変わってしまいましたよね?
…つまり、五行を乗り越えてしまいました。
別な言い方をすれば、五行の質が変わってしまったということです。
そうなんです。
つまり、霊数の1を加えたことで、五行を乗り越えってしまったケースで、かつ、三才配置が凶になるケースが、「複雑な人生」「不安定な人生」になる名前なのです。
繰り返しますね。
「ライフ13」ー「ベース6」なら、相生していたのに、
霊数1を加えたことで、
「ライフ13」ー「ベース7」になり、相克する関係になった…。
早見表を再掲しましょう。
ご興味のある方は、
- 水色のライフ:3・4(火)
- 水色のベース:5・6(土)、7・8(金)
のところを比較してみてくださいね。
さて、ここらで結論です。
言ってしまえば、ここまで見ていただいた内容こそが、「複雑な人生」「不安定な人生」の真相なのです。
名前は、単に名前でしかありません。
ひとつの名前が突然複雑怪奇になるわけではなかったのです。
もちろん、運の変化はどんな名前にもあるわけですが、一文字名だけが特別に不安定になるわけでも複雑になるわけでもない…。
言うなれば、説明不足と理解不足の交差点で起こった事故みたいなこと…。
姓名判断実践側と受け手側が、それぞれ説明し理解しさえすれば、一文字名だって単なる名前の一形式にすぎません。
なぁ〜んだ、という感じでしょう?
しかし、逆手にとって考えれば、上記のような五行を乗り越えない名前を作ることが「一文字名でも悪い名前にならないコツ」さらに言えば「一文字名で良い名前を作るコツ」とも言えます。
ややこしい話なので、最後にまとめましょう。
まとめ
さて、ここまでをまとめましょう。
- 一文字名が「運勢が不安定になる」「複雑な運命をたどる」というケースは確かにある
- 問題があるケースでの原因は「霊数」と「三才配置」である
- ケースバーケースで問題ないパターンも存在する
→結果的に三才配置を乗り越えなかった場合 - よい一文字名を作るコツは、三才配置を乗り越えないよう設計すること
今後、「一文字名」を考えている人は、上記のポイントを踏まえ作っていただければ、より素敵な「一文字名」になるかと思います。ご参考ください。
そして、まとめついでに、補講をひとつ。
補講①
人格(ライフ)と地格(ベース)の関係に関してお話ししましたが、名字においても同じ現象が現れることは当然ある、ということを付け加えておきましょう。
ペンネームを作ろうと思っている人は、人格(ライフ)と地格(ベース)のみならず、天格(ハウス)と人格(ライフ)の関係も三才配置早見表を見ながら考えると、より良い名前を作ることができると思います。
補講②
姓名判断の流派は多岐に渡ります。
霊数の取り扱いについて、「霊数を加えた画数」と「加えていない画数」の両方を鑑定する先生がいることも付け加えておきましょう(お察しの通り、霊数を加えない流派もあります)。
こういう先生が鑑定した場合、「三才配置を乗り越えたケース」も観たうえで、「安定したりしなかったりする運勢の名前ですね」と言ったり、「だから一文字名は複雑になるのだ」と言っておられるケースもあるようです。
こういう先生に対して有無を言わせない名前を作るなら、やっぱり、三才配置を乗り越えない画数を選ぶしかありません。
霊数をつけようが付けまいがどっちになっても「同じ五行属性」するという工夫ですね。
- 霊数なし=5画(土性)の名前
- 霊数を付き=6画(土性)の名前
しかし、そもそも霊数をつけること自体に「不安定」と言っている可能性もあるため、先生次第の一面があることも否めません。
なんとも複雑な姓名判断世界の情報でした。
以上を持ちまして、「一文字名は不安定になるのか?」の解説を終了します。
〈終〉