このブログへのアクセスありがとうございました。
この記事はグラフィックデザイナーで姓名判断研究家のネコヒートが書いています。
今回は「名前の世界」です。
ところで、あなたの名前、何文字ですか?
現代でもキラキラネームが話題になりますが、実は明治・大正時代にもキラキラネームが存在しました。しかも、1875年の平民苗字必称義務令をきっかけに生まれたのが、総漢字数が10文字を超えるような長〜い名前。
縁起を全部詰め込んだもの…呪文みたいに長いもの……など、今回は実在した?かもしれない「日本史上最長級」の名前を持つ人たち6名をご紹介します。
信じるか信じないかはアナタ次第です!
長〜い名前の人たち
沢井 麻呂女鬼久壽老八重千代子
読み:さわい まろめくすろやえちよこ
父親が神官で、縁起の良い漢字(麻呂=美、女鬼=女性の魔除け、久壽老=長寿、八重千代=繁栄など)をすべて詰め込んだ。長寿と幸せを願う親心から付けられた名前らしい。後に「沢井千代子」に改名したそうです。長すぎる名前が嫌になったのかな?
2003年1月22日の朝日新聞「天声人語」コラムが明確な一次出典で、ご本人が91歳で亡くなったエピソード付いています。WikipediaやYahoo!知恵袋でも複数確認でき、実在確定で、女性の名前としては最長記録。実在率は100%です。
上沼田下沼田沼田 又一又右衛門
読み:うえぬまたしもぬまたぬまた またいちまたえもん
沼田姓の藩士が、地名(上沼田、下沼田、沼田)を繰り返して名字を長くしたもの。親の意図は区別や縁起担ぎか不明だが、後年「沼田又一」に改名した話あり。
この名前の驚きは、むしろ名字の方です。「上沼田下沼田沼田」だけで12文字。地名を繰り返し連ねるひじょうに珍しい名前ですね。
ブログやYahoo!知恵袋で小浜藩士の逸話として言及されるが、一次出典(戸籍や歴史書)は見つかりませんでした。都市伝説レベルの伝承で、実在の可能性はあるが確認しにくい。実在率は50%としましょう。
渡辺 七五三吉五郎次郎三郎衛門
読み:わたなべ しちごさんきちごろうじろうさんろうえもん
七五三(お祝い)、吉(幸運)、五郎次郎三郎(兄弟順位風)、衛門(武家風)を詰め込んだ。親が子宝や長寿を願った祝賀的な意図を感じますよね。
Wikipediaの「長い名前の一覧」やYahoo!知恵袋、ブログで福島県坂下町の人物として挙げられるが、一次出典なし。都市伝説寄りの二次情報で、実在の線は薄め。実在率は40%くらいか。
古屋敷 後部屋新九郎左衛門介之極
読み:ふるやしき こうぶやしんきろうざえもんのすけのきょく
後部屋(家督継承?)、新九郎左衛門介(武家風官位)、之極(極端な願い)を組み合わせ。親が武運長久や極限の成功を願った意図を感じます。
名字からして異例の長さ。「之極」の表現に極端なまでの願いが込められているような気がしますね。
Wikipediaとブログのみで山口県出身として言及。一次出典なく、都市伝説レベルのリストアップ例。実在率は30%程度でしょう。
野田 江川富士一二三四五左衛門助太郎
読み:のだ えがわふじひふみしござえもんのすけたろう
江川(川の流れ)、富士(山)、一二三四五(順調)、左衛門助太郎(武家風)を詰め込んだ。親が成功と長寿を祈った縁起担ぎ系のナマですね。
明治時代に記録されたとされる最長クラス。富士山・順序数字・武家風官位名を組み合わせ、成功と長寿を祈ったものと想像できますが、いやあ長い。
Wikipediaの「長い名前の一覧」やYahoo!知恵袋、ブログで明治時代最長として福島県出身とされるが、一次出典なし。都市伝説寄り。実在率は40%です。
藤本 太郎喜左衛門将時能
読み: ふじもと たろうきざえもんのしょうときのり
太郎喜左衛門(伝統的な通称)、将時能(将軍のような時運と能力?)を組み合わせ。名付け意図は不明だが、長い名前で知られるようになり、建設会社社長として活躍したそうな。
Wikipediaに専用ページあり(実業家として)。Yahoo!知恵袋やブログで奈良県明日香村の藤本工務店社長として確認。実在確定。実在率は100%です。
まとめ
明治・大正時代に生まれた「日本一長い名前」たちは、現代のキラキラネームとは少し事情が違う、「一生に一度きりの戸籍登録だから、願いを全部詰め込もう!」という純粋で熱い親心の結晶でした。
その甲斐(?)あってか、縁起のいい地名・数字・官位・祝い事・魔除けの漢字を限界まで連ねた結果、総漢字が超長〜い名前が誕生したというわけです。
これらは単なる珍名ではなく、
・苗字が突然義務化された歴史の産物
・庶民が初めて「自分だけの氏名」を持てた喜びの表れ
・子や孫に幸せを願う気持ちが文字数に比例した記録
でもあります。
100年後の今見ると笑ってしまいますが、そこに込められた想いは、現代の命名にも負けず劣らず、まっすぐで、どこか胸が熱くなるものがありますよね。
それにしても、今回ご紹介した名前のうち、本当に実在したのは何個あるのでしょうか?全部実在していたのなら面白いのですが、果たして…。
というところで、今回の「名前の世界」は終了です。
〈終〉


